この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 316万円/坪(95.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +7.0%( +20.6万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 302 件(1年前(2021年)に比べて -19.0%( -71件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 18.6年(昨年 16.2年から +15.0 %増)。平均土地面積は 47.7 坪 (昨年 40.8 坪から +17.1 %増)。平均建物面積は 52.5 坪 (昨年 46.0 坪から +14.1 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。三軒茶屋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは三軒茶屋駅で昨年に比べ +53.5 %、坪単価は 432 万円/坪となった。
上位 2 駅(三軒茶屋駅、二子玉川駅)は +36.4 %(坪単価 +97.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(つくし野駅、池尻大橋駅)は -14.6 %(坪単価 -31.9 万円/坪)の下落。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 16.2 年 → 2022年 18.6 年、+15.0 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 23.0 % → 2022年 33.9 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 28.0 % → 2022年 22.6 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,560万円/坪(472万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +16.4%( +219.3万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 122万円/坪(36.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +7.7%( +8.7万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 23 件(1年前(2021年)に比べて -4.2%( -1件/坪)と小幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) | 1,341万/坪 (33.0年/65.8坪) | 669万/坪 (19.1年/51.2坪) |
池尻大橋駅 | 299万/坪 (25.0年/73.1坪) | 335万/坪 (22.2年/32.7坪) | 263万/坪 (19.7年/43.2坪) |
三軒茶屋駅 | 432万/坪 (23.1年/38.3坪) | 282万/坪 (21.1年/36.7坪) | 249万/坪 (27.9年/28.5坪) |
駒沢大学駅 | 342万/坪 (17.8年/38.2坪) | 312万/坪 (16.1年/32.3坪) | 287万/坪 (17.6年/43.6坪) |
桜新町駅 | 291万/坪 (18.1年/54.5坪) | 306万/坪 (14.0年/45.0坪) | 243万/坪 (25.0年/51.7坪) |
用賀駅 | 300万/坪 (12.4年/38.4坪) | 293万/坪 (13.2年/31.7坪) | 253万/坪 (12.2年/41.5坪) |
二子玉川駅 | 278万/坪 (16.4年/53.7坪) | 233万/坪 (11.1年/37.1坪) | 228万/坪 (11.9年/34.6坪) |
つくし野駅 | 123万/坪 (28.0年/63.1坪) | 151万/坪 (12.5年/66.1坪) | 136万/坪 (13.6年/53.2坪) |
すずかけ台駅 | 157万/坪 (13.9年/53.0坪) | 136万/坪 (18.6年/61.6坪) | 133万/坪 (9.5年/59.5坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 122万/坪 (17.3年/47.1坪) | 113万/坪 (16.2年/42.0坪) | 128万/坪 (10.8年/85.0坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
三軒茶屋駅 432.3 万/坪(昨年同期比 +53.5 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 432万円/坪(131万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +53.5%( +150.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 48 件(1年前(2021年)に比べて -11.1%( -6件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 21.1年から +9.3 %増)。平均土地面積は 38.3 坪 (昨年 36.7 坪から +4.5 %増)。平均建物面積は 42.6 坪 (昨年 57.4 坪から -25.8 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 14.3 % → 2022年 15.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 % → 2022年 41.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 14.8 % → 2022年 10.4 %)
二子玉川駅 278.1 万/坪(昨年同期比 +19.2 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 278万円/坪(84.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +19.2%( +44.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 36 件(1年前(2021年)に比べて -12.2%( -5件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.4年(昨年 11.1年から +47.2 %増)。平均土地面積は 53.7 坪 (昨年 37.1 坪から +44.6 %増)。平均建物面積は 53.0 坪 (昨年 39.8 坪から +33.3 %増)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 2.4 % → 2022年 2.9 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.0 % → 2022年 3.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 11.1 年 → 2022年 16.4 年、+47.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 17.1 % → 2022年 22.9 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 39.0 % → 2022年 31.4 %)
つくし野駅 122.8 万/坪(昨年同期比 -18.4 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 123万円/坪(37.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -18.4%( -27.7万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 19 件(1年前(2021年)に比べて -5.0%( -1件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 28.0年(昨年 12.5年から +124.3 %増)。平均土地面積は 63.1 坪 (昨年 66.1 坪から -4.5 %減)。平均建物面積は 47.3 坪 (昨年 47.0 坪から +0.7 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 12.5 年 → 2022年 28.0 年、+124.3 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 7.8 分 → 2022年 10.4 分、+34.5 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 61.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 5.6 % → 2022年 16.7 %)
池尻大橋駅 298.9 万/坪(昨年同期比 -10.7 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 299万円/坪(90.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -10.7%( -36.0万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 12 件(1年前(2021年)に比べて -29.4%( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 22.2年から +12.6 %増)。平均土地面積は 73.1 坪 (昨年 32.7 坪から +123.9 %増)。平均建物面積は 131.6 坪 (昨年 37.5 坪から +250.5 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 23.5 % → 2022年 36.4 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 12.5 % → 2022年 8.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 22.2 年 → 2022年 25.0 年、+12.6 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 37.5 % → 2022年 50.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示